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住まい工房ナルシマ 成島大敬さん デザインコンテスト「卓球ラケット|やりすぎで賞」受賞
2021.05.14

 

住まい工房ナルシマ 成島大敬さん デザインコンテスト

「卓球ラケット|やりすぎで賞」受賞

大工と家具職人の手仕事のラリーで生まれた作品
みんなで卓球ラケットづくりに挑戦!

こんにちは。今回、ラケットの設計を担当した成島大敬です。今回の卓球ラケット製作のルールは、(1)素材の85%以上が天然木であること(2)本来ラバーを貼るが今回はラバーは貼らないこと(3)有機溶剤性接着剤を使わないこと(4)大きさ・形状・重さに制限はなし(5)創意工夫して、腕を振るって仕上げることが課せられました。頭を使って技術を駆使して、デザインと手仕事を楽しみながら作品をつくることが良い作品づくりにつながります。

今回のデザインコンテストのテーマ「卓球ラケット」は普段工務店ではつくらない小さな作品だったため『木工房 mysa(ミーサ)』の小栗さんにお手伝いいただくことにしました。小栗さんは家具職人でナルシマ管理の古民家の納屋を工房にされています。ナルシマ、そして業種の違う職人たちが、共同でアイデアを出し合いつくりあげていく。大工と家具職人のコラボレーションで木の道具を制作するなんてちょっとワクワクします。

ナルシマの家は木でつくる注文住宅ですが、造り付けの家具も棟梁がつくりあげます。ゆえに細かな作業にも自信を持っていますが、家具職人の繊細なディテールへのこだわりもプラスされることで、ナルシマらしさにさらに磨きがかかるのではと期待が高まります 。実は、私も社長も学生時代に卓球部だったこともあり、昨年『ナルシマ卓球部』を発足。『木工房 mysa(ミーサ)』さん隣の納屋に、古い卓球台を置きたまに練習をしていましたので、今回のテーマには特に力が入ります。

ラケットのモチーフは、愛読書は『danchu』という社長をはじめ、自社農場で野菜をつくったり、キャンプ好きが多かったりする食いしん坊だらけのナルシマなので、「食にまつわる道具」にすることに決めました。 家族で楽しく卓球をするイメージで 、食卓を囲むようにしゃもじ型 、木べら型 、お皿 型を私が設計。食のプロである、季節野菜のごはんやさん『テンサン』にもアドバイスを頂いて、いよいよ製作開始。

面は大工さんがつくり、握りは小栗さんが製作。面は大小の異なる面を、握りは大人用と子供用で細さや長さを変えて作ろうという話になり、いつの間にか握りも3本になって小栗さんの負担増( 笑 )。

面は香りを楽しむヒノキ 、木目の表情が豊かなスギ 、2色のコントラストを使った白ラワンとマホガニー、虫食いで他より重いケヤキ、の4種類で作成。スギは、卓球ラバーの裏ソフト・表ソフトの違いを表現するため、カンナ仕上と浮造りでそれぞれの面を仕上げるこだわりを棟梁たちと話し合って決めました。握りの樹種は握った時の感触の違いを利用するよう小栗さんが考えてくれ、子供の使う細く短い握りは柔らかいキリに、大人の女性用の細長い握りを赤いサクラに、大人の男性用のごつい握りを神代ケヤキにすることで決定。神代ケヤキは采女さんの秘蔵っ子で、「なかなか使う機会がないから 」と出してきてくれました 。接合部 を同じ大きさにすることで 、どの握りと面もキレイに合うようにデザインし、誰でも交換できるように接合方法も六角による簡単なものにしました。

完成したラケットは写真の通り。その出来栄えに皆大満足でした!

座衆:住まい工房ナルシマ(茨城県)
製作:佐藤卓也大工・采女直資大工・木工房mysa 小栗佳那子
素材:スギ、ヒノキ、白ラワン、マホガニー、ケヤキ、キリ、サクラ、神代ケヤキ

同社のつくばモデルハウスでは「大工の手」も多数展示し、家づくりのお客様や家具単体での販売にも対応している。

LINK
住まい工房ナルシマ
Web https://www.narushimanoie.com/
YouTube   https://www.youtube.com/channel/UCjb6-SnfNra2G0iFkH7ad-w
Instagram  https://www.instagram.com/noienarushima/