「大工の手」展覧会、ありがとうございました!
2017.11.30
11月15日から17日の三日間にかけて開催されたジャパンホームショー2017での「新建新聞社×わざわ座」による「大工の手」展覧会、今年も無事に終了いたしました。大勢のお客様が会場にお立ち寄りくださり、全国各地の大工の技と誠実な素材が融合した家具にふれていただきました。あたたかいお言葉もたくさんいただきました。本当にありがとうございました!
■大工の技と地域の魅力が融合した「大工の手」展覧会
毎年のジャパンホームショーでは、家具デザイナーの小泉誠さんや建築家の伊礼智さん、「わざわ座」の活動に参加する工務店メンバーとともに「大工の手」展覧会として一座の活動のお披露目を行なっています。木の家をつくった大工さんが家具までつくるという「大工の手」プロジェクトが全国的な展開としてはじまってから三年。展覧会は、一座の新しい取り組みや活動の近況をお知らせする舞台でもあります。
2017年の展覧会場には、全国の座衆メンバーがつくった31脚のスツールが「みんなの手」として展示されました。
木と布の融合だけでなく、大工さんや織物作家さん、金物屋さんなど多様な協働が行われ、それぞれの座衆が創意工夫をこらしていました。
一つの図面をもとにしたスツールが、大工の技や地域の材、地域の布で多様な表情を見せる様子は、今年の会場でもひときわ輝いてみえました。
来場者の方々も、「これは会場で購入できるのですか?」「店舗や事務所の設計や計画時にあう家具を探していたのですが、こちらはどうやったら作れるのですか?」という声も。鮮やかな色合いや表情豊かな布に反応される女性の方も多かったです。
また、建築金物の老舗「堀商店」さんや和歌山の紀州産材をつくる「山長商店」さん、小泉誠さんのデザインを伝えるお店「こいずみ道具店」さんも建築マルシェとして新作の屋台で三日間の会期中に特別出店してくださいました。堀商店さんは住宅建築の歴史の礎をつくった吉村順三さんからレバーハンドルを依頼されるなど、住宅の歴史の中で重要な役割を果たしてきた創業120年を超える老舗企業。わざわ座とははじめてのコラボレーションとなりましたが、もしかしたら、一座からも建築金物をオリジナルで企画するプロジェクトがこれからはじまるかもしれません(すごくワクワクします!)。山長商店さんでも、紀州産材を活用した積み木などのオリジナル商品を販売してくださったり、こいずみ道具店さんでは「R定規」が大人気だったり。
屋台を介して品物を購入したり、製品についての話をしたり。屋台という小さな建築が、人と人をつないでくれることの価値や意義も感じる三日間となりました。
■わざわ座の現在と未来を語り合う「ミライセッション」
展覧会とあわせて開催された「ミライセッション」で、家具デザイナーの小泉誠さんと建築家の伊礼智さん、座衆メンバーである田中工務店の田中社長も活動への想いを語ってくださいました。
わざわ座の立上げ当初から一座を応援し、その意義や意味を問い続けてくださっている新建新聞社代表の三浦祐成さん。ミライセッションでも、「大工の手」の活動の未来を見据えながらファシリテートしてくださいました。
家具から住宅設備、そして家具と建築の中間領域へと、「大工の手」の活動の幅もじょじょに広がりつつあります。
たくさんの気づきをしっかりと活かして、これからも「大工の手」を伝えていきたいと思います。
一座の活動に、ぜひご期待ください。
■「大工の手」展覧会
ジャパンホームショー2017
・会 場:東京ビッグサイト東2ホール
・会場構成:小泉誠+Koizumi studio
・開 催:新建新聞社×わざわ座