プレス発表&一座のお披露目
2014.04.18
2014年4月18日、東京は青山で「わざわ座」のお披露目が行われました。
会場となったライトボックススタジオ青山には「大工の手」の家具が展示され、午後3時から新聞社や雑誌社などのメディア関係の皆さんに向けたプレス発表がはじまりました。
家具デザイナーの小泉誠さんと、家具制作を行い、当面わざわ座の事務局を担う相羽建設の代表取締役 相羽健太郎さん、常務取締役の迎川利夫さんが登壇しました。
家づくりに取り組むデザイナー、大工職人、工務店が集まって「現代の民藝運動」を標榜する活動を立ち上げることになった経緯やいきさつを、ものづくりを取り巻く時代背景や職人技術への想いとともに語られていきました。
発起人の一人であり一座の第一弾プロジェクト「大工の手」をデザインした小泉誠さんは「わざわ座の活動が目指すのは現代の人々の心に『使い続けたい』と思える価値観、文化を育てること、そして多くの人にとって『きっかけ』となるプロジェクトを目指したい」と話しています。
午後4時からは協力工務店の皆さんへの説明会という形で発表がはじまりました。
この日はプレス関係者、工務店関係者で総勢100名を超える方がご参加くださり、北は青森から南は九州からと、会場には日本全国から地域工務店の経営者が集い、会場には熱気があふれています。
「大工の手」というプロジェクトは「家具を売る」ということが目的ではなく、家づくりで余ってしまう端材(はざい)や住宅の解体時に出る古材(こざい)など、本来は捨てられてしまう材料を生かすこと、そして大工や職人たちの手仕事にもう一度光を当てようという取り組みである、と。
戦後の日本で押し進められてきた大量生産・大量消費の時代を経て、人口減少と経済悪化という時期を迎えた中、職人によるたしかで誠実な手仕事の多くはその姿を消そうとしています。
誠実な家づくりに取り組む地域工務店がそこに目を向け、手仕事の良さや大切に使い続けたいという文化を育てていこうという「わざわ座」の取り組みが、現代社会における職人の復権や地位の向上へとつながり、たくさんの子どもたちが将来「かっこいい職人さんになりたい」という夢を描いてくれるようになったら素晴らしいことです。
わざわざ、手仕事で。
デザイナーと職人と工務店がわざわざ集まって、わざわざ広めていく——。
住宅産業でこそ可能となる「新しいものづくりのかたち」を、みんなで一緒につくっていこう。
会場を訪れた参加者の熱気に、そんな新たな息吹を感じるお披露目となりました。
(文責:わざわ座 事務局)
≪開催概要≫
「わざわ座」プレス発表&一座の活動発表
日 時 2014年4月18日[金]
会 場 ライトボックススタジオ 青山 2F
東京都港区南青山5-17-7
15:00 – 16:00 プレス発表
16:30 – 18:00 協力工務店向け発表会
18:00 – 19:30 親睦会
≪プレス発表および協力工務店向け発表会≫
進 行 中村 健一郎(相羽建設株式会社)
登 壇 小泉 誠(Koizumi Studio)
相羽 健太郎(相羽建設株式会社 代表取締役)
迎川 利夫(相羽建設株式会社 常務取締役)
三浦 祐成(住宅ジャーナリスト・新建新聞社 代表取締役)※
伊藤 夕歩(わざわ座 事務局長・相羽建設株式会社)※
※注)二名は協力工務店向けの発表会にて登壇